■『マイノリティ・リポート』っぽくなるかも?
トム・クルーズが主演した映画『マイノリティ・リポート』では、犯罪予防局の刑事ジョン・アンダートン(トム・クルーズ)が特殊な手袋を嵌めて、透明なディスプレイ上の画面を手と指の動きでかっこよく操作していた。
映画では、この操作方法がかなり未来感を演出していたのだ。
そしてとうとう、この操作方法に近づけるウェアラブルデバイス『Gest』が登場した。
この『Gest』を手と指に装着すれば、パソコンのディスプレイ上のメニューやコントローラー、そしてオブジェクトを、手と指の動きで操ることができるようになる。
現在クラウドソーシングの『Kickstarter』で資金調達のキャンペーン中だが、本稿執筆時点で26日のキャンペーン期間を残しながら、既に目標額を達成しているので製品化されるはずだ。
■さらに直感的な操作を行えるようにしたい
もう、長いことパソコンの操作方法はキーボードとマウスで行われている。しかし、この操作方法は確かに便利で使い易いから、私自身は取り立てて不満はない。
最近ではタブレットやスマートフォンの普及により、ディスプレイ上を指でタップするなどして操作する方法も当たり前になり、これもまた不満はない。
しかし、もっと直感的にキーボードやマウスを使わずに、またディスプレイに触れること無く操作できないだろうか、という発想で開発されたのが『Gest』だ。
例えば画像処理ソフトで明るさを調整するとき、空中で手のひらを左右にゆっくり捻れば良い。
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或いは3Dオブジェクトを様々な角度に回したいときも、まるでそのオブジェクトを掴んでいるようにして空中で手を立体的に動かせば、画面の向こう側の3Dオブジェクトも回転する。
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あるいは、今行った操作を取り消す場合は、指先を揃えて左に振るだけと言った具合に簡単にできる。
また、文字入力もキーボードが有るつもりで指を動かせば入力することができる。
この機能を使えば、タブレットの画面を狭くしてしまう仮想キーボードを表示させる必要は無いし、スマートフォンでも長文の入力が楽になるかもしれない。
https://vimeo.com/143564299
さらに『Gest』がゲームのインターフェイスになれば、私たちは素手で怪物達と闘うことができる様になるだろう。
■操作方法をカスタマイズできる
そして『Gest』の便利なところは、どのような動きで何をさせるか、ということをカスタマイズできることだ。良く行う操作を、自分が好きな手の動きで行えるように設定できる。
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とはいえ、キーボードやマウスが無くなる事は無いだろう、と『Gest』の開発者たちも述べている。ただ、操作によっては直感的な方が便利な場合があるはずだ。
ところで、『Gest』は手のひらに固定する本体と、指の動きを検出する端末とが柔軟なケーブルで繋がっているため、様々な手のサイズにフィットさせることができる。
『マイノリティ・リポート』のトム・クルーズの様に、クールな動きで画面を操作できる日が近いかもしれない。
ソース
http://nge.jp/2015/11/03/post-122237