三菱樹脂が中国に植物工場 食の安全に貢献、不足の甘草栽培も可能 (1/4ページ)
2015.11.2 06:23
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人工光で苗を育てるコンテナ式装置「苗テラス」(三菱樹脂提供)
三菱ケミカルホールディングス傘下の三菱樹脂が中国で植物工場の売り込みに力を入れている。昨年進出したばかりだが、既に数カ所に納入済みで、それ以外にも活発な引き合いがきているという。同社は限られた土地でも大量生産できる植物工場本来の魅力とは別に、中国独自ともいえる社会問題が販売を後押しするとみている。
無農薬、年19回収穫
杭州湾南岸の港湾都市、浙江省寧波市。その海沿いの原野に囲まれた一角に、三菱樹脂が納めた平屋、広さ3000平方メートルの植物工場が建っている。
ここでは主に、ホウレンソウやコマツナといった葉菜類を無農薬で栽培している。人工光を使ったコンテナ式装置「苗テラス」で苗を育てた後、ビニールハウスに移し、太陽光と、水に肥料を溶かした培養液で水耕栽培する仕組みだ。
ビニールハウスの室内は温度や湿度を厳格に管理。露地栽培の4、5倍にあたる年19回の収穫が可能だ。収穫した野菜は、周辺地域の高級スーパーなどに卸している。
日本企業が中国で植物工場を本格販売した例はほとんどない
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同社は農協にあたる「江蘇省チャイナコープ」と無錫市で2011年から栽培試験を行った後、昨年5月に合弁会社を設立し、農業法人や大規模農家向けに植物工場を売り始めた。設備を納めた後も定期的に訪問し、設備の管理から店頭での陳列まで、あらゆるノウハウを伝授する。日本企業が中国で植物工場を本格販売した例はほとんどないという。
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