ニューヨーク(CNNMoney) 世界有数のメディアグループを率いるルパート・マードック氏が、短文投稿サイト、ツイッターへの投稿で批判にさらされている。来年の米大統領選を巡り、現職のオバマ米大統領が「真の黒人大統領」ではないかのような発言をしたためだ。
マードック氏が7日に行ったこのツイートは、共和党の大統領候補指名レースで唯一のアフリカ系候補である元神経外科医のベン・カーソン氏の応援を意図したものだった。
ここでマードック氏は「ベン(・カーソン氏)と(妻の)キャンディはすばらしい。人種対立に適切に対処できる真の黒人大統領ということだ」と述べている。
マードック氏の用いた「真の」という表現は多くの人を面食らわせた。オバマ大統領の人種や出自に疑問を呈したと受け取った人もいた。
約11時間後、マードック氏は「謝罪する。悪気はなかった。個人的には2人とも魅力的な人物だと思っている」との謝罪文をツイートした。
オバマ大統領は米史上初の黒人大統領だが、米国民ではないといった根拠のない非難にさらされ続けている。
ここ数カ月、マードック氏はツイッターでカーソン氏に期待する発言を繰り返していた。
カーソン氏はかつて、マードック氏が共同会長を務める米娯楽・メディア大手「21世紀フォックス」の傘下にあるテレビ局「フォックス・ニュース・チャンネル」に出演していた。
カーソン氏が出馬表明する前から、マードック氏は「すばらしい人物だ。デトロイトの貧民街から立派に身を起こした。ただ悲しいかな、政治には疎いように思える」と述べていた。
カーソン氏はマードック氏の発言について問われ、「マードック氏のことは知っているが、どう考えても人種差別主義者ではない。単に自分の意見を述べただけだろう」と答えた。
また、オバマ大統領については「彼は大統領であり黒人だ」とあっさり答えた。
http://www.cnn.co.jp/showbiz/35071736.html