【ワシントン=加納宏幸】オバマ米大統領は23日、今年1月に米国が実施した国際テロ組織アルカーイダに対する対テロ作戦により、アルカーイダが人質にしていた米国人とイタリア人の計2人が死亡したと発表した。オバマ氏は「全ての作戦は最高司令官である私の責任だ」と述べ、被害者の家族に謝罪した。
オバマ氏は作戦内容に言及しなかったが、AP通信は「ドローン(無人機)の攻撃で人質が死亡した」と報じた。米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)によると、ドローンによる攻撃の巻き添えで人質が死亡したのは初めて。
死亡したのは2011年から人質になっていた米国人のウォーレン・ワインスティーン氏と、2012年から人質になっていたイタリア人のジョバンニ・ロポルト氏。
ロイター通信などの報道では、米コンサルティング企業に勤めていた73歳のワインスティーン氏は11年、パキスタン東部の都市ラホールで拉致された。ロポルト氏も12年1月から、パキスタン国内で行方が分からなくなっていたという。
ホワイトハウスによると、現場はアフガニスタンとパキスタンの国境地域にあるアルカーイダの拠点で、米国は2人の存在を認識していなかった。
ホワイトハウスはこのほか、米国人のアルカーイダ幹部2人も、ワインスティーン氏らが巻き込まれた作戦などで死亡したと発表した。
米「ドローン」空爆で人質2人死亡、対アルカーイダ作戦で米国人とイタリア人 オバマ氏「私の責任」と謝罪(1/2ページ) - 産経ニュース
http://www.sankei.com/world/news/150423/wor1504230075-n1.html