Adobe、「Adobe Flash Player 17」「Adobe AIR 17」正式版を公開 「Adobe Flash Player」ではCVE番号ベースで11件の脆弱性も
米Adobe Systems Incorporatedは12日(現地時間)、「Adobe Flash Player 17」および「Adobe AIR 17」の正式版を公開した(コードネーム:Octavia)。現在、同社のWebサイトから無償でダウンロード可能。すでにインストールされている場合は、自動更新機能を利用してアップデートすることもできる。
「Adobe Flash Player 17」では、Windowsのコントロールパネルからアクセスできる「Flash Player 設定マネージャー」が改善され、ActiveX版、NPAPI版、PPAPI版それぞれのプラグインのバージョンを表示できるようになった。また、「Google Chrome」または「Chromium」ベースのWebブラウザー用のプラグイン(PPAPI)の設定を編集する方法も明記されるようになっている。そのほか、Mac版のインストーラーが改善され、セットアップの際に「Google Chrome」を自動で閉じられるようになったという。
一方「Adobe AIR 17」では、OpenGL ES 3.0対応のモバイル向けプロファイル“Standard Extended”が“Stage3D”に追加されたほか、Windows/Mac/iOS環境でビデオを“Stage3D”のテクスチャとして使用できるようになった。また、iOSアプリのパッケージング速度が改善されているという。
同社が公開したセキュリティ情報(APSB15-05)によると、脆弱性の深刻度は同社基準で4段階中最高の“Critical”。更新プログラムの適用優先度は、Linux版「Adobe Flash Player 11.2」を除きもっとも高い“1(72時間程度以内を目安とした可能な限り迅速なアップデートが必要)”に設定されており、以下の最新版への更新が強く推奨されている。
「Flash Player」デスクトップランタイム(WindowsおよびMac OS X):v17.0.0.134 「Flash Player」延長サポートリリース:v13.0.0.277 「Flash Player」Linux版:v11.2.202.451
「Internet Explorer 10(Windows 8)」「Internet Explorer 11(Windows 8.1)」用の「Flash Player」最新版は“Windows Update”を通じて提供される。「Google Chrome」用の最新版も自動でアップデートされるとのこと(バージョンはいずれもデスクトップランタイム版と同じv17.0.0.134)。延長サポートリリースは何らかの理由で「Adobe Flash Player 17」を導入することが困難な環境を対象としたバージョンで、「Adobe Flash Player」のヘルプページからダウンロード可能。