米大リーグのマーリンズに移籍したイチローが、生き生きとキャンプを過ごしている。
41歳。変わらぬ軽快な動きを見せながら、ナインに交じって見せる明るい表情が印象的だ。
名門ヤンキースから加わったチーム最年長選手が、平均年齢27歳の若い集団に溶け込むのに
時間はかからなかった。チームカラーのオレンジ色のグラブを手に、2月24日合流。若い選手にも気さくに声を掛ける。
マリナーズ時代のシーズン最多安打(2004年)などで名をとどろかせたベテランに、
23歳のイエリック外野手は「将来殿堂入りする選手がこんなふうに接してくれるなんて」と感激の面持ちだ。
キャンプ初日の練習後、日本の報道陣から取材を受けたドミニカ共和国出身のオズナ外野手は、
イチローを通訳に指名した。17歳年下の注文に応えたベテランは、スペイン語を操って質疑応答を取りまとめ、
場を和ませた。ファンに対してもサインの求めに連日、長時間対応。練習の移動時に一般開放されたエリアを歩く
51番の周りには、いつも人だかりができる。
球団公式サイトのフリサロ記者は「彼の存在がファンを興奮させている。キャンプがこんなに活気づいたのは久しぶり」
とイチロー効果を口にする。
球団マスコットのカジキにちなんだイラストのTシャツを着て球場入りし、連日話題を提供。
新天地ではことさらサービス精神旺盛だ。南フロリダの開放的な空気ゆえか、シーズンへの自信の表れか。
「チームに完全にフィットしている。若い選手から刺激を受けているのかもしれない」とレドモンド監督。
余分な力の抜けたイチローが、視線をくぎ付けにしている。
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