「円安は当然、むしろ遅すぎたくらいだ」
少し前のことになりますが、4月29日の外国為替市場ではドルが対円で一時1ドル=160円台を突破、1990年4月以来34年ぶりのドル高円安水準をつけました。他通貨との為替の動きや物価の変動などを考慮に入れた「実質実効レート」では実に50年ぶりの円安になっていると聞いて、驚いている人も多いと思います。
ロジャーズ氏はすでに東洋経済オンラインの約1年半前のコラム『日本は英国のように没落する』で、「今のままでは1ドル=175円もありうる」と述べていました。ついにその言葉が現実味を帯び、目が覚めた日本の方も多かったのではないでしょうか。
財務省は5月末になって、直近に実施した為替介入の金額(4月26日~5月29日)がなんと9兆7885億円だったと発表しました。もちろん、政府の外貨準備のうちのすべてを為替介入に使えるわけではありません。政府が介入できる残りの実弾も限られています。
https://toyokeizai.net/articles/-/759234