まさかの具なしカップ麺 安さで物価高に人気?それだけじゃない
まさかの具なしカップ麺? 明星食品が2022年9月に発売した低価格のカップ麺が静かな人気を呼んでいる。業界的にもこうした商品は異例だが、開発の背景には最近の物価高があるという。安さが魅力とはいえ、各社がしのぎを削る中で麺とつゆだけではあまりにシンプルでは? そんな疑問を抱きながら、人気の理由を探った。【増田博樹】
100円前後 安さが魅力
そのカップ麺は、「明星 すうどんでっせ」▽「同 かけそばでっせ」▽「同 かけラーでっせ ?油(しょうゆ)ラーメン」。希望小売価格は118円(税抜き)で、大手スーパーのプライベートブランド(PB)や安売り商品並みだ。ドラッグストアやディスカウントストアなどで税込み100円前後で売られている。
麺とつゆだけなのが商品の特徴。商品を企画した明星食品マーケティング部次長の根橋弘樹さんは、「袋入りの麺とは違って、カップ麺で具材のない商品は業界全体でもあまりないです」と言う。
袋麺は、消費者が好みの食材を入れて自宅で調理することを想定しているため、具材の入っていないものが多い。逆にカップ麺は、例えば職場で食べるのでお湯を入れるだけで完成品として食べられるようにしてほしいなど“即食”のニーズが強く、具材を入れることが常識だったという。
“復活”の背景に物価高
この「でっせ」シリーズは厳密には、15年春まで売られていた商品の復活だ。再び販売した大きな理由は、昨今の物価高だったという。
カップ麺はどれくらい値上がりしているのか。総務省の小売物価統計調査によると、昨年11月の東京都区部のカップ麺1個(78グラム)の税込み価格は182円と、過去5年間で最も安かった19年1月の148円に比べ、20%以上値上がりしている。(抜粋)
118円の「具なしカップ麺」が売れる…背景に消費者の生活防衛意識? “41年ぶり”消費者物価指数+4%
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