閉ざされた空間に長期間滞在する宇宙飛行士のストレスを診断する方法の開発につなげようと、JAXA=宇宙航空研究開発機構が一般から閉鎖空間に滞在する実験への協力者を募ったところ、8人の定員に対し2000人を超える応募があり、予定より早く締め切られる関心の高さとなっています。
国際宇宙ステーションに長期滞在している宇宙飛行士の健康状態は、地上の医師が、2週間に1回、顔色や声から診断していますが、ストレスを感じたときにすぐには分からないことが課題になっています。
このため、JAXAは血液や唾液などの検査を通じて、ストレスを日常的に診断できる方法を開発することになり、基礎的なデータを集めるため、来年2月から一般の人に閉鎖空間に滞在してもらう実験を始めることになりました。
実験が行われるのは、茨城県の筑波宇宙センターにある宇宙飛行士の選抜試験にも使われる宇宙船を模した施設で、20歳から55歳までの男性8人に2週間、共同生活をしてもらいます。
JAXAでは、実験の協力者に38万円を支給する条件で今月24日から募集を始めたところ、8人の定員に対し2000人を超える応募があり、予定より2週間以上早く28日で募集が締め切られました。
多数の応募が寄せられたことについてJAXAは「宇宙への関心が高まっていることを感じ、ありがたく思っています。実験をしっかりと成功させたい」と話しています。
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