【ワシントン=共同】英紙フィナンシャル・タイムズ電子版は8日、米政府高官の話として、南シナ海の南沙(英語名スプラトリー)諸島で中国が「領海」と主張する人工島の12カイリ(約22キロ)内で、オバマ政権が近く米海軍の艦艇を航行させる見通しだと報じた。2週間以内に踏み切る可能性があるとしている。
人工島を中国の領土と認めない立場を行動で示し、海洋進出を活発化させる中国をけん制するのが狙い。実際に進入すれば中国を刺激するのは必至で、南シナ海やサイバー空間をめぐって対立する米中の緊張関係が一層高まりそうだ。
米政府は中国の反発を懸念して12カイリ内に入るのは避けてきた。だが中国の抑止を目指した9月25日のワシントンでの米中首脳会談で、南シナ海問題で成果を得られなかったことから、強硬姿勢を強める構え。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM09H1T_Z01C15A0EAF000/