https://mainichi.jp/articles/20181002/ddl/k01/040/047000c
北海道大学病院は1日、心神喪失などを理由に刑事責任が問われなかった精神障害者を受け入れる道内初の「指定入院医療機関」を、大学病院の精神科分院として札幌市東区に開設すると発表した。
指定入院医療機関は、重大な他害行為をした人が心神喪失や心神耗弱を理由に不起訴処分や無罪が確定した場合、裁判所の判断によって入院させ、社会復帰のための医療を行う専門施設。2005年施行の医療観察法に基づき、厚生労働省が整備を進めている。
現在、33医療機関が指定されているが、全国7ブロックある地方厚生局管内の中で、北海道だけが空白地帯になっていた。
計画では、同区苗穂の札幌刑務所敷地(国有地)に3階建ての入院病棟(23床)を建設し、医師3人を含む精神保健福祉士や看護師など約40人を配置する。北海道厚生局や道弁護士会連合会などから要請を受けた北大病院は「司法精神医療分野の診療と研究の発展に寄与する」などとして開設を決定。大学病院が指定入院医療機関となるのは全国初。