いま、石垣島が熱い。
外国人旅行者が、年間16万人もやって来る。そのうちの8割が台湾人だという。
食と観光、ショッピングが目的で、特にショッピングに重点を置いている。
なぜ、台湾人がわざわざ買い物にやって来るのか。
東京・大阪ではなく、石垣島を選ぶ理由は何か。そこには、石垣島の観光戦略が隠されていた。
石垣島は、ほんの数年前まで僻地だった。本土から行くにも、沖縄本島経由でしか行けなかった。
自然豊かな、美しい島でありながらも、その不便さゆえに、観光客は頭打ちとなっていた。
ところが、2013年に新空港ができ、本土からの直行便が頻繁にやって来るように。
これで、一気に観光客が増えた。それだけではない。台湾からの直行便もチャーター便も増えている。
台湾からすれば、石垣島はもっとも近い外国なのである。しかも、台湾人にとって日本は非常に魅力的な国である。
そこに、約1時間で行けてしまうのだから、気軽に足を運ぶようになる。
また、台湾・石垣間には、豪華クルーズ船が就航するようになった。
贅沢な船の旅を楽しみながら、気軽に海外旅行ができるのである。
しかも、このクルーズ船は、2泊3日で約3万3千円からと、非常に安くなっている。
空と海の玄関口が整備されたことで、外国人、特に台湾人が来やすくなったのである。
そんな台湾人にもっとも人気のあるスポットが、沖縄のローカルスーパー「サンエー」である。
ここを目的にやって来ると言っても良いくらい、台湾人で溢れかえっている。
特に変わったものを売っているわけでもなく、ごく普通のスーパーである。
彼らの目当ては、菓子・薬・フルーツなどである。
日本の菓子や薬が、アジア系の人に人気があるのは周知のことだが
フルーツの宝庫である台湾の人が、なぜ日本のフルーツを買うのか。