イスラエルとイスラム組織ハマスの衝突を巡り、アラブ人らイスラム教徒から日本への批判の声が出ている。16日の国連安全保障理事会で、ロシアが提出した停戦決議案に日本も反対したことが反発を招いたもようだ。
◆国連安保理の停戦決議案に反対=「停戦に反対」と解釈
日本は米国、英国などとともに、ロシアが提出した停戦を要請する決議案に反対し、決議案は否決された。反対は「ハマスを名指しで追及していない」ことなどが理由だが、「停戦に反対した」と解釈された。
「もう絶対に日本製品は買わない」「日本はパレスチナの兄弟を殺すことに賛成した」。交流サイト(SNS)にはこうした投稿が目立つ。「日本はこれまでガザに多額の支援をしている」と擁護する投稿には、「日本の助けなんて必要ない」と反発も相次ぐ。米国追従と非難する声も強い。
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テヘランで行われたイスラエルへの抗議デモ=18日、AP
また、イランのテヘランでは19日夜、日本大使館の壁に赤いペンキがかけられる事案が起きた。ガザ情勢との関連は不明だが、日本大使館は在留邦人に注意を呼びかけている。
安保理では18日、戦闘の一時停止を求める決議案が提出された。日本は賛成したが、米国が拒否権を行使して否決された。ガザの50代男性は20日、電話取材に「今は停戦が先だ。空爆が続けば全員死ぬしかない」と話した。(蜘手美鶴)
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2023年10月21日 19時11分 東京新聞