中国・河南省（Henan）の農村の若者、孟凡耀（Meng Fanyao）さんは、一見、何の価値もなさそうな麦の茎をストローや工芸品に加工し、インターネットの淘宝（タオバオ、Taobao）を通して全国に販売している。ストローは、最近の月間販売数が100万本に達したという。
孟さんはこの地で生まれ育った農民で、大都市に出稼ぎに行ったこともある。現在は「農村振興」の呼びかけに応え、実家の河南省安陽市（Anyang）清豊県（Qingfeng）に戻り、新型の農民になろうと思っている。
清豊県は河南の北部に位置し、特殊な土壌により、この地で生産する麦は茎が長くて太く、光沢があり、麦の茎を材料として作る工芸品に適している。
孟さんは、これで起業をしてみようと思いついた。ほどなく大型の工芸品工場という顧客を見つけたほか、タオバオでインターネットショップを開き、麦の茎で作ったストローや工芸品の販売を始めた。地元周辺の農村からは、農民らが麦の茎を売りにくるようになり、孟さんは麦の茎の形や色合いを見て適正な価格で引き取るため、周辺住民にとっては「麦の茎」が良い稼ぎとなっている。
近ごろは、有名テレビ番組の中でストローが話題になったほか、分類ごみの新規定が定められるなど、多くの人が環境保護問題を重視するようになったことも天然材質で分解可能な麦のストローの販売を後押ししている。
ストロー用の麦の茎は、洗浄、高温乾燥、消毒などの加工プロセスが必要だ。孟さんと妻、両親はますます忙しくなり、付近の高齢者に声をかけて手伝ってもらっている。
麦の茎のストロー、月100万本販売 農村の若者が考案 写真8枚 国際ニュース：AFPBB News
https://www.afpbb.com/articles/-/3237609