http://www.asahi.com/articles/ASHC72DM2HC7UHBI003.html
仏自動車大手ルノーは６日の臨時取締役会で、日産自動車との資本関係の見直しなどを協議したが、結論は出なかった。ルノーの取締役会は終了後に出した声明で、「主要株主の仏政府や日産と議論を始めたばかりだ。ルノーの利益と（日産との）提携強化につながる解決策に向け、必要な方策を取る」として、協議を続ける考えを示した。
ルノーをめぐっては、フランスで長期保有の株主の議決権を高める法律が成立したことを受け、来年には議決権の比率が約２８％に上がるとみられる仏政府の影響が強まる、との懸念が表面化していた。このため、ルノーが持つ日産株の比率を引き下げる一方、日産が持つルノー株の比率を高め、日産にルノーでの議決権を新たに与える案などが浮上していた。
ロイター通信によると、マクロン仏経済相はこれまで収益向上のため両社の経営統合を求めたが、両社で最高経営責任者（ＣＥＯ）を務めるカルロス・ゴーン氏は拒否したとされる。ルノー広報は、仏政府の要求への対応など議論の内容はコメントを避けた。（ロンドン＝寺西和男）